NORT vs Green:モデルの違いを正直に比較

NORT|2026年5月16日·8 分で読める

ノートパソコンの画面に映る指標ダッシュボードを2人で見比べ、片方がグラフを指さしている様子

「Greenの代替を探している」「NORTとGreenは何が違うのか」。IT採用の現場でよく聞かれる質問です。多くの回答は、見た目が似ているという理由だけで2つを同じカテゴリーに入れてしまいます。実際には、Greenは逆求人の要素も持つIT特化の求人サイトであり、NORTは候補者を一度だけ標準テストで評価し、企業がそのキャリアスコアで絞り込む評価型のプラットフォームです。違いはコンセプトではなく、「事前に何がどこまで分かっているか」にあります。

この比較は正直に書きます。Greenが正当に強い点はどこか、NORTはどこで違う動き方をするのか、両者が重なるのはどんな場面で、どちらがどんな採用に向くのか。藁人形も売り込みもなしで整理します。

一文でいうと

  • Greenは、アトラエが2006年から運営するIT/Web業界特化の求人サイトです。候補者がプロフィールを公開し、企業はスカウトを送り、候補者は直接応募や「気になる」で気軽にアプローチできます。国内最大級のIT求人数が最大の武器です。
  • NORTは、候補者を一度だけテストして評価します。技術テスト、ビッグファイブ、語学、検証済みの経験という4軸から、企業をまたいで比較できるキャリアスコアを作り、企業はそれを自分で絞り込みます。

どちらも「事前に整った候補者」に企業を近づけます。決定的な問いは、その「事前」がどこまで踏み込んでいるかです。Greenでは、整ったプロフィールと活発なやり取りの場です。NORTでは、標準化された測定の結果です。

なお、NORTは応募者管理システム(ATS)ではありません。選考フローそのものを置き換えるものではなく、その一段手前、つまり求人を出す前から評価が済んでいるプールを提供します。

構造的な違い

Green NORT
カテゴリー IT特化の求人サイト(スカウト併設) 逆求人+評価
事前評価の根拠 自己申告プロフィール+活発なやり取り 標準テストによる測定
出会いの起点 求人公開・スカウト・気になる 評価済みプールの絞り込み
性格特性 任意・自己申告 ビッグファイブ(OCEAN)の検証済み検査
語学レベル プロフィール上の自己申告 CEFR水準の標準テスト
経験 プロフィール記載 推薦などで検証
料金(企業側) 初期費用+成功報酬型 評価済みプールへのアクセス
対応領域 IT/Web(エンジニア・デザイン・営業・企画ほか) 現状は技術職中心、拡大中
日本での成熟度 2006年開始、登録者・掲載企業ともに厚い 新しく、プール拡充中

Greenが正当に強いところ

公平な比較は、相手の弱点ではなく本当の強みから始めるべきです。

  • 国内最大級のIT求人数とプール。 Greenは2006年開始の老舗で、ベンチャー・スタートアップから上場企業まで掲載企業の幅が広く、2026年時点で求人は3万件超とされています。登録者の約8割が20〜30代で、エンジニアの比率が高い。逆求人型のプラットフォームは候補者と企業の量で生きるので、この厚みは大きな資産です。
  • 「気になる」によるカジュアルな入口。 いきなり応募はハードルが高い、というときに気軽に興味を伝えられる機能は、候補者からの評価が高い特徴です。心理的な障壁を下げ、最初の接触を生みやすくします。
  • スカウトとカジュアル面談の文化。 Green経由の転職者の約6割が、企業からのスカウトをきっかけに決めたとされています。応募前にカジュアル面談で社風を確かめられる導線も整っており、相互理解が進みやすい設計です。
  • コストパフォーマンスの良い成功報酬型。 掲載は基本的に出し放題で、課金は採用が決まったときの成功報酬が中心です。年収比率の高い人材紹介と比べて、企業の金銭的リスクを抑えやすいモデルです。
  • 写真や情報の充実した企業ページ。 社内の雰囲気が伝わる写真が多く、候補者が「ここで働く自分」を想像しやすい。これはエンゲージメントの質に効きます。

これらはマーケティングの飾り文句ではなく、多くの日本企業にとってGreenが正しい選択になる実際の理由です。

NORTが違う動き方をするところ

違いの核心は一語に集約されます。申告されたではなく、テストされた、です。

  • 標準化された客観的な測定。 NORTでは候補者が一度だけ、実際のサンドボックスでの技術テスト、数十年の学術的検証を持つビッグファイブ検査、CEFR水準の語学テスト、推薦による経験の検証を受けます。結果は「本人がPythonを使えると言っている」ではなく、再現可能な測定値です。
  • 比較できるキャリアスコアとコンピテンシーの多角形。 4軸から単一の総合点ではなく、軸ごとに絞り込める多次元のプロフィールが生まれます。2人の候補者が同じ物差しを通っているので、横並びで比較できます。仕組みは候補者スコアリングビッグファイブの用語解説に詳しく書いています。
  • 深いセルフサーブの絞り込み。 アルゴリズムの提案を待つのではなく、最低スコア、語学レベル、検証済みの年数、稼働可能時期、希望年収で、企業が自分でプールを絞ります。基準を握るのはブラックボックスではなく採用側です。スマートマッチギャップ分析も、この客観データの上で動きます。
  • 求人を出す前から評価が済んでいる。 Greenでは求人公開やスカウトを起点に対話が始まり、技術の確からしさは選考の中で確かめます。NORTでは「接触する前」がすでに測定済みなので、面談はすり合わせに集中できます。

両者が重なるところ(と重ならないところ)

重なる場面: 今後数か月でエンジニアを複数採りたいIT職。どちらのプラットフォームでも、求人を出して冷たいスカウトを打つだけに頼らず、能動的に事前評価された候補者へ近づけます。多くのチームが複数チャネルを並行利用しており、それは矛盾ではありません。

重ならない場面: Head of EngineeringやCTOのような単発・高度なシニアポジション。ここはエグゼクティブサーチの領域で、GreenもNORTもヘッドハンターではありません。逆の端では、届いた応募を管理するフローだけが必要なら、求めているのはATSであって逆求人ではありません。

Greenが向いているケース

  • IT/Webの幅広い職種で採りたい。 エンジニアに加えてデザイナー、営業、企画まで横断するなら、厚いプールと求人数が効きます。
  • 量とスピードを重視する。 国内最大級の母集団に対して、スカウトと気になるで素早く接点を作りたいケース。
  • 自己申告プロフィールで十分。 役割が測定可能なハードスキルで予測されにくい、または専門性は面談で自分が確かめる前提のケース。
  • 金銭リスクを抑えたい。 掲載は出し放題で、成功報酬が中心。新しいチャネルを試すときの入りやすさがあります。
  • カジュアルな相互理解から始めたい。 気になる・カジュアル面談で、応募前に社風と人を確かめ合いたいケース。

NORTが向いているケース

  • 技術職を幅広く採る。 実技テストの結果が、どんな職務経歴書よりも入社後のパフォーマンスを予測する場面。
  • 客観的に横並び比較したい。 標準化されたキャリアスコアが、書き方の違う2つのプロフィールを読み比べる代わりに、同じ物差しでの比較を可能にします。
  • 盛られたプロフィールに悩んでいる。 検証済みの評価が、「できる」と「できると言っている」を切り分けます。
  • 採用リードタイムを縮めたい。 「接触する前」が求人公開の時点で済んでいるので、対話は確認だけになります。
  • 自分でハードな基準で絞り込みたい。 アルゴリズムの提案を待つのではなく、深いところまで自分で条件を切りたいケース。

正直な摩擦点

Greenについて:

  • スカウトの質は一定ではありません。プロフィールをあまり見ずに一括送信されたと思われるものも届きます。
  • プロフィールは本質的に自己申告です。情報の鮮度や本人性は担保されても、実技でのスキル測定の代わりにはなりません。
  • 求人は首都圏が大きな比率を占め、地方の求人は相対的に少ない傾向があります。
  • 個別アドバイスや書類添削、面接練習といったエージェント的な支援はありません。求職者が自走する前提のサービスです。

NORTについて:

  • モデルが機能するには、候補者が一度だけ評価に時間を投じる必要があります。とにかく早く履歴書を置きたいだけの人には、この一手間が摩擦になります。
  • プールは新しく、まだ拡大の途中です。市場としての厚みは臨界量に達して初めて生まれるもので、開始年の早いGreenにここでは明確な先行があります。
  • 現状は技術職に焦点があります。全職種を幅広く採るなら、ほかの場のほうが母集団は厚いでしょう。

両方を並行して使えるか

はい、むしろ理にかなう場面が多いです。よくある流れはこうです。

1. 技術職の求人を立ち上げる。

2. NORTを最低スコア・語学レベル・稼働時期で絞り、客観的に評価された候補者のリストを得る。

3. 並行してGreenで母集団を広げ、気になる・スカウト・カジュアル面談で接点を作る。隣接職種や、自己申告プロフィールで十分な枠を埋める。

4. 両方の経路を自社のATSに集約し、選考フローとコミュニケーションはそこで管理する。

どちらか一方を選ぶ話ではありません。段階のある問題で、各プラットフォームがその一部を担います。NORTは検証済みの「接触する前」を提供し、Greenは厚い母集団と気軽な入口を提供し、ATSが残りを束ねます。

よくある質問

NORTはGreenの直接の代替になりますか

カテゴリーは異なります。Greenはスカウトとカジュアルなやり取りを併設したIT特化の求人サイトで、NORTは標準テストによる評価型の逆求人です。重なるのは「事前評価された技術職の候補者に近づきたい」という目的の部分です。測定可能な技術職を客観基準で絞り込みたいならNORT、職種の幅と厚い母集団を重視するならGreenが、それぞれより合います。

それぞれの「事前評価」は具体的に何を指しますか

Greenでは、候補者がプロフィールを整え、企業とのやり取りを通じて相互理解を深めます。情報は本質的に自己申告です。NORTでは、候補者が実技の技術テスト、ビッグファイブ検査、CEFR水準の語学テスト、経験の検証を済ませています。申告された情報と、測定された成果の違いです。

NORTはGreenの成功報酬より安いですか

料金の構造が異なります。Greenは初期費用と、採用が決まったときの成功報酬が中心です。NORTは評価済みプールへのアクセスを提供します。採用件数が少なければ成功報酬型が有利なこともあり、件数が多いと逆転しやすい。表示価格ではなく、自社の実際の採用数で試算するのが確実です。

自動評価は法的に問題ありませんか

両プラットフォームとも応募者の個人情報を扱い、日本では個人情報保護法(APPI)の対象になります。標準化され、基準と重みづけを説明できる手続きは、不透明なロジックよりも妥当性を示しやすい点で有利です。

1つだけ使うと母集団を取りこぼしますか

必ずしもそうではありません。両者は企業から候補者へ能動的に近づくチャネルで、互いを排除しません。多くのチームは、幅広い母集団と、重要な技術職向けの深く検証されたソースを組み合わせています。

NORTのやり方はどのレベルの採用に向きますか

測定可能なハードスキルがパフォーマンスをよく予測する、ミドルからシニアの層で最も力を発揮します。単発のリーダー職は、プラットフォームに関係なく、構造化されたエグゼクティブサーチのほうが適した道具です。

まとめ

  • どちらも事前評価された候補者に企業を近づけますが、その「事前」の根拠が違います。
  • Green:国内最大級のIT求人数と厚い母集団、気になる・スカウト・カジュアル面談という気軽な入口、成功報酬中心のコスト効率。
  • NORT:標準化された検証済みの評価(技術・ビッグファイブ・語学・検証済み経験)、比較できるキャリアスコア、深いセルフサーブの絞り込み。
  • 職種の幅と厚い母集団ならGreen、測定可能な技術職と客観的な横並び比較ならNORT。
  • 両者は並行利用でき、選考フローは自社のATSが束ねます。

「接触する前」の評価を一度きちんと整えて、そこから複数の企業に多軸で絞り込んでもらいたいとお考えなら、NORTの無料アカウントを作成して、次の技術職採用で標準化された評価を試してみてください。

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